家路の車窓

2004/07月号

2004/07/01木曜日

 

「ピエロの表情に潜むもの」

先日,カミさんが気に入っているケツメイシの「涙」という歌のCDを買いました.カミさんが,そのCDを手にとって見ていると,娘が「怖い」と言って大泣きしました.CDのジャケットに,涙を付けたピエロが写っており,それが怖いと言うのです.自宅に戻ってきて,僕がCDジャケットを見ていると,今後は息子が「僕は,この写真,嫌いだ」と言いました.近くにいた娘も,お兄ちゃんが自分と同じ気持ちであることが分かり,「そう,れいちゃん,この顔が怖いの」と付け加えて言いました.

ピエロは,広辞苑第5版によれば,“人をおかしがらせるように振舞う人”という意味の道化師であるのに,何故,我が家の子供からこのように言われるのでしょうか.実は僕も子供の頃,同じ印象でした.ピエロの表情は不気味に見えました.確か,ピエロの化粧は喜怒哀楽すべての表情が表現されたものであり,あの化粧ですべての感情が表現できると言うことから,あのような化粧になっていると記憶しています.

ピエロの表情には,何か潜んでいるように感じてしまうのは,なぜでしょうか.

 

2004/07/01木曜日

 

「高校の頃に作った映画」

この「家路の車窓」をよく読んでいらっしゃる方は,僕の映画好きは既にご存知のことと思います.僕の映画マニアの歴史は,中学校2年生のときに,東京・中村橋の映画館で山口百恵主演の「潮騒(三島由紀夫原作)」を観たことから始まります.一緒に観に行った友人とは,中学校の同じ班で,池袋の文芸座などによくいきました.当時,スティーブ・マックイーンやポール・ニューマンの男臭さに憧れ,ジャクリーン・ビセットの透明なガラスのような美しさに魅せられたものです.また,他の友達は,ブルース・リーにはまって,手作りのヌンチャクで「アチャー!!」なんて遊んでいました.このブルース・リーにはまっていた友人は,俳優への夢をつらぬき,今は劇団四季の中心的な俳優をつとめています.すごいですよね.あたかも初恋を成就させたかのように,自分の夢をかなえているなんて.

そんな友人を持ちつつ成長した僕は,高校時代に,クラスのみんなと自主制作映画を創りました.最後のエンディング・ロールで,“最多出演○○○”と僕の名前が流れてくるんですね.大胆にも,コンクールにまで応募して,返ってきた講評に「ギャグが古い」と書かれていて憤然としたのを記憶しています.なぜなら,まじめなシリアスなドラマを創ったつもりでいたものですから・・・・あのときの映像フィルムはどうなったのでしょうか.観てみたいなぁ.

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