家路の車窓
2007/05月号
2007/05/01火曜日
「愛校心の創出」
僕の母校の大学の出身者は,愛校心の強い人がとても多いのです.僕自身も,自分の母校に誇りを持ち,そこを卒業したことに誇りを持っています.しかし実際には,大学受験時での志望は,第一希望ではありませんでした.当時第一希望であった大学には,現役の高校3年生のときと,1年浪人のときの2回もふられてしまいました.第一希望の大学は,当時,どうしても入学したいと思っていた大学だったんですね.でも結局は入学させてもらえなかったわけです.そして,現在誇りを持っている母校に入学したわけですから,入学直後は,必ずしもそのような誇りを持ってはいなかったのだと思います.では,いつからこのような愛校心が芽生えたのでしょうか.それは,結構早い時期に愛校心をもつことが出来ました.
入学時のガイダンスの後,学生番号順にグループ分けされて,学科内の一つの研究室を訪ね,先生や先輩たちと懇談させてもらって,午後5時を過ぎるとビールとおつまみが出てきて,ワイワイがやがやと宴会が始まりました.先生や先輩たちは,「もうお前たちは,この学科の仲間だからな.楽しくやろうな.困ったことがあれば,気軽に相談に来いよ」なんて言われて.自分が訪ねた研究室だけでなく,隣の研究室の先生や先輩たち,割り振られた同級生が入り乱れて,さらにワイワイがやがやと,さらにパワーアップした宴会に突入していきました.そのとき未成年だった僕は,初めて大量に飲んだお酒(飲んだのは初めてではありません.たくさん飲んだのが初めて)に酔ってフラフラになりながら用を足しにトイレに行って,「この大学に入れてよかった.これで良かった.楽しくなりそうだ.」とつぶやいたことを憶えています.さらに,僕の母校は,何かというと校歌を歌います.結構知られた楽曲であるのですが,大学対抗の野球大会や卒業式,学生だけの飲み会のときでさえも,最後には“必ず”歌います.社会に出て,自分や同級生の結婚式でも,必ず歌います.毎年行っている研究室のOB会でも必ず歌います.卒業して20年にもなるのに,年1回は必ず歌います.このようなことを通じて,その学校に自分の居場所と自分を取り巻く仲間がいることに安住できるのです.だから,その場所には安心感と落ち着きが芽生え,また,そういう場所を,自分が保有しているということに誇りを持つのだと思います.
今,僕が奉職している大学でも,この愛校心を創出することに,学生の皆さんと一生懸命努めています.心置きなく話せる仲間たちとそこに自分の居場所を作る.そのような活動を通じて,我が母校を誇りに思ってもらえるよう教員として頑張っています.
2007/05/01火曜日
「高い席からの家路の車窓」
今回は,なんとなく居心地の良い席から「家路の車窓」を書いています.ちょっと高いところから風景を眺めているという状況です.僕の今の状況がお分かりでしょうか.今,2階建ての列車の2階席に乗りながら書いています.新しくなるJR常磐線には,各駅停車の普通電車にもグリーン車を連結するということで,2007/3/16まではお試し期間ということで無料で乗れるのです.この「家路の車窓」をアップロードする頃には,有料になっているのですが・・・.無料で乗れるのですから,乗らない手は無いだろうと思っています.しかしお試し期間が過ぎれば,有料で結構な金額なので,きっと,いや絶対に乗らないだろうと思うので,この期間に乗っておこうと思った次第です.
車窓からの眺めは,やっぱり良いですね.リクライニングシートだから,ゆったりしているし.でも寝過ごしてしまいやすいかもしれません.高い席から眺めると,結構遠くの風景も見ることができるので,精神的にゆったりとした気分になれますね.我が家のマイカーをトヨタのエスティマに替えたときの気持ちと同じかもしれません.遠くが眺められると,あせる気持ちもあまり芽生えてきませんね.不思議です.
でも,どうして今更,普通電車にグリーン車を連結するのでしょうね.つくばTXの影響で乗客数も減っているので,サービスを良くしようと考えているのでしょうけれど,どれだけの人が利用するのでしょうかね.特別早くなることも無いのだから,僕はあえて乗ろうとは思わないでしょう.一人から支払ってもらう代金を増やそうと考えているのもあるのではないでしょうか.これって,本当に乗客の期待に沿うサービスになるのでしょうかね.「グリーン車はガラガラで,普通車の車両が満員」なんてことになりませんかね.満員の車両に乗れなくて,しかたなくグリーン券を購入して乗車なんてことになると,かえってサービスが悪くなるのではないでしょうか.公共性のある施設としてのサービスとしては,いかがなものでしょうか.