家路の車窓

2007/07月号

2007/07/02月曜日

 

「親子キャッチボールの面白さ」

親子で行うキャッチボールって,なぜ楽しいのでしょうかね.ただ,ボールを投げて捕球して,ということを繰り返すだけなのですが.不思議に思いませんか.投球と捕球を繰り返すだけなのに,長男とキャッチボールしていて1時間が“あっ”という間に経ってしまったということが何度もあります.

運動での僕の本職(?)というか,本格的に取り組んでいるスポーツは硬式テニスなのですが,1時間も乱打なんてしないで,「さぁ,そろそろ試合にしませんか」という感じでやっています.ただ打ち合う乱打は,ある程度行っていると単調で飽きてしまう感じがします.

野球で,この乱打に相当するものがキャッチボールだと思うのですが,僕は不思議に飽きもせず,1時間ぐらいは黙々と続けられます.どうしてかな,子供とキャッチボールしているからかな.

長男とキャッチボールをしていると,ボールのスピードが日に日に速くなるのを感じます.グローブにボールが入るときに響く“ビシッ”という音の鋭さの変化も感じることができます.また,子供が野球を始めた頃は,僕も少し力を抜いてボールを投げていて,それでもよくポロポロ落としていたのだけれど,最近では全力で投げ続けても,しっかりと捕球できるようになったと感じることもできます.ただ単にボールの投球と捕球を繰り返しているのではなく,親子で繰り返す投球・捕球の中に微妙な成長や変化を感じ合っているのかもしれません.

それからもう一つぐらいありますね,キャッチボールの楽しさには.結構早いショートバウンドを捕球できたりすると,何かとても嬉しくなりませんか.二岡とかプロの内野手の気分にちょっとなれますよね.本当はまったく違うのだろうけれども,自分もプロのようなスーパープレーをしたような気持ちになれる瞬間が,キャッチボールにはあるような気がします.一球一球投げるときも,プロの投手の気持ちで投げたりしますよね.それが嵩じると,野茂とかの独特な投球フォームをまねして投げてみたり.キャッチボールには,お互いの成長や変化を感じながら,また,プロのプレーという夢を感じることができるのかもしれません.

 

2007/07/02月曜日

「社会貢献における土木技術者の誇り高き使命」

僕を良く知る方は,僕が如何に土木工学というものに誇りを持っているかをご存知と思います.特に,前職で取り組んでいたエネルギー・電力事業における土木工学を通じて,誇り高い使命感を持っていると自負しています.いくつか進めているプロジェクトの一つですが,原子力エネルギーの利用に伴う廃棄物問題の解決のために,必ずや社会貢献する人材の育成と,微力ながら,きっと役立つであろう研究・技術開発を進めております.とは言え,電気があって当たり前の世の中ですから,自分たちが一生懸命取り組んでいる課題解決のための研究成果を,一般の人が理解してくれることは少ないですね.分かりやすく説明をしても,スイッチを入れれば,電気がつくのは当たり前と思っている方々には,僕たちの研究の必要性すら,なかなか理解してもらえないように思います.水道事業なども同じですよね.蛇口をひねれば,水が出るのは当たり前と思われていますから.

そんな思いで,同じ分野の研究を進めている電力・エネルギー事業に従事している技術者と話しをしていて,その人も同じ思いだということで盛り上がったことがあります.その際,「一度,大停電があれば,電気のありがたみが,一般の人に分かってもらえるよね.そうすれば,僕たちが如何に使命感を持って,とても大切なことを進めていることが分かってもらえますよね.」という内容の発言を,僕はしたことがあります.そうしたら,その電力・エネルギー事業に従事している技術者は,「そうですね.きっと分かってくれるでしょうね.しかし,たとえそうやって電力の大切さ・重要性が一般に分かってもらえるとしても,絶対に停電を起こしてはいけないのです.それは絶対にやってはいけない.なぜなら,電気で生命をつないでいる人が必ずいるからです.たった一人でも,停電によって命を落とすようなことがあってはならないのです.一般の大多数の人に,我々の事業の大切さ・重要性を知って欲しい.しかし,多くの人がその重要性に気付いてくれたとしても,一人の生命を失うようなことをしてはいけないのです.もし,一人の命でも救えるのであれば,自分たちの事業の大切さ・重要性に大多数の人が気付いてくれなくても良いのです!」

自分の浅はかさを痛感すると共に,この技術者の社会貢献として電力・エネルギー事業に従事している心構えに感動しました.おっしゃるとおりです!!自分たちの行っていることの大切さや重要性に気付いてもらわなくても,人知れず社会に貢献するという心構えですね,素晴らしい.ついつい,自分の行っている社会貢献を多くの人に認めてもらいたいと思いがちなのですが,それは本意ではないですよね.人に気付かれなくても,社会のために考え行動する.これが社会貢献における土木技術者の誇り高き使命ですよね.精進したいと思います.

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