家路の車窓

2008/02月号

2008/02/1金曜日

 

「インドのタクシー」

インド紀行の思い出をもう少し書きたいと思います.インド滞在の思い出の一つに,タクシーがあります.旅行代理店のアドバイスには,「タクシーには一人で乗らないこと」とあったので,45人で乗るようにしていました.

ある日,ショッピングに行こうということで,会場のホテルのベルに頼んでタクシーを2台,頼みました.乗車前に,値段をたずねると,1150ルピー(1ルピーは3円程度)と回答があり,2台でショッピングセンターに向かいました.その際,ホテルのベルが,何かあったら見せろということで,各タクシーのナンバーが記されたカードを渡されました.そして,タクシーに乗って目的地に向かいました.

道中,1時間と時間を要したのと,一人の運転手がもう一人の運転手をそそのかして遠回りしているような感じでした.そして目的地に到着すると,1台のタクシーがメーターを倒していて,1360ルピーかかったので2台で720ルピーよこせと言ってきました.乗車前の話では合計300ルピーだったのにもかかわらずです.タクシーの運転手もインドの言葉でまくしたてるので,こちらも「なんだよ,300ルピーだって,言ったじゃないかよ」と強気で話していましたが,しかたなく言われるままの720ルピーを支払いました.さらに,ホテルで手渡されたタクシーナンバーが記されたカードも回収しようとしてきましたが,「大丈夫だよ,連絡はしないから」と言って渡しませんでした.そして,ショッピングに向かい,お土産品を購入して,帰りは流しのタクシーをひろってホテルに向かったら,1100ルピーしかかかりませんし,時間も15分程度でした.これは明らかに遠回りされました.帰りのタクシーの中で,だんだん腹が立ってきて,ホテルでタクシーを降りるなり,ベルデスクに向かい,「なんだ,あのタクシードライバーは!けしからん」と訴えると,ベルが「タクシー運転手を呼び出します」と言ってきました.本当に来るのかぁと思っていたら,1台はすぐに来ました.来るなり,数名の日本人で向かって「なんでメーターを使ったのか.150ルピーって言ってたじゃないか!帰りは15分で帰ってこれたぞ」とまくし立てると,ベルも当地の言葉で何を言っているのか分からないけれど詰め寄るような態度を示していました.そして,タクシー運転手は200ルピーを返してきました.もう一台のタクシーはついには戻ってこなかったようですが,そそのかしていた運転手から200ルピーを取り返したので,まぁ良しとしましょう.

それから何度もタクシーを使うたびに,高めに金額を要求してくる運転手に対し,「違う,この値段だ!」と言い切って,その金額の紙幣を手渡し,そそくさと降車するようにしました.運転手が自分の都合で価格を設定し要求するのに対して,お客である我々の都合で価格を設定し,そのお金を手渡して降りてしまうという方法で対抗しました.まぁ,そんな面倒なやり取りをしなければならないのが,インドのタクシーの乗り方というものなのかもしれません.いや〜,ちょっと疲れましたね.

 

2008/02/1金曜日

「インド版・家庭の団欒」

ここのところ,インドへの海外出張の思い出話が続きますが・・・これを最後にいたしましょう.とても気持ちの温かくなる思い出で締めくくりましょう.

今回のインド・コルカタの出張では,一緒に共同研究を行っているインドの友人のご好意により,ガンジス河視察と共に,インド版“うちくる”の貴重な体験をいたしました.ガンジス河の視察のあと,チャーターした自動車で,信号の全く無い一本道を1時間30分ほど突っ走って農村地区に向かいました.自動車にスピードメーターが付いていたかどうかも分からないので,時速も分からないのですが,とにかく“疾走する”という感じでしたね.そして,友人のお宅を訪問し,お父様,お母様をはじめご兄弟家族の歓待をいただきました.とっても温かい家庭です.大勢で押しかけてしまい,申し訳ございませんでした.でも,とっても暖かいご家族です.

いただいた食事は,やはりカレーですが,日本で思っていたカレーとは違っていて,非常に数多く,味もとてもマイルドでした.日本でのインドカレーのイメージは,とっても辛いというものですが,これは大きな間違いのようですね.実際にいただいた数種類のカレーは,そんなに辛くなく,味わい深い,とてもおいしいカレーでした.カレーと一緒に,なすのてんぷら(これはおいしくて,2ついただいてしまいました)とダルとよばれるスープ(インドの家庭では,よく飲むスープで,日本での味噌汁に相当するものとのことでした)もいただきました.そして,最後に甘い汁を封じ込めた豆の粉をまるめたお団子とミルクティー(これも,ジンジャーが入っていて,味わい深い味でした)で締めくくらせてもらって,もう満腹でした.

食事の後は,まったりと団欒をし,みんなで記念撮影をして,インド風の家庭生活を満喫させていただきました.

帰路につく際には,“うるるん滞在記”,“田舎に泊ろう”などのテレビ番組で見るように,お迎えいただいたご家族総出で,お見送りをしていただきました.なんとなく,涙が出そうな感じでした.言葉は通じないのですが,お母様の温かい目が忘れられません.

 

のどかな田園風景とインド料理の数々,そして欠かせないミネラルウォーター

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