家路の車窓

2008/05月号

2008/05/01木曜日

 

「“報われる”ことの励み」

驚くことに,この度,文部科学大臣から「平成20年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)」を表彰していただきました.正直,ビックリしました.「僕で,いいのかしら」という感じです.でも,頂けるということで,大変光栄な思いで授賞式に出席してまいりました.時は2008415日火曜日,快晴でした.場所は,虎ノ門パストラルホテルの新館1階鳳凰の間というところで,12:0014:00に執り行われました(実際には13:40頃,終わりました).うちの奥さんにも同伴してもらいました.

授賞式が開始される前,とても面白い感じの文部科学省の方から,式次第について説明をいただきました.そして,あっさりと授賞式が始まります.SPを伴って文部科学大臣と大勢の文部科学省幹部が足早に入場し,所定の席に座りました.早速,起立をして国歌斉唱です.身の引き締まる思いで国旗を見つめていました.その後,大臣からの身に余るお言葉を頂戴しました.そしていよいよ,賞状の授与です.司会役の文部科学省の方が,驚くべき速さで,各受賞者の業績名と受賞者名を読み上げていきました.各受賞者は,名前を読み上げられた後に起立をします.僕と奥さんは,自分の順番を聞き逃すまいと,必死で司会の方の言葉に耳をかたむけていました.そして・・・無事,自分の名前を聞き,起立を奥さんとしました.

その後,淡々と各賞の読み上げが進み,授与が終わります.そして,受賞者を代表した方が大臣への謝辞を述べます.この代表者の方は,再生医学部門で多大な功績を挙げた方で,テレビの取材もたくさん来ていました.このような方と一緒に表彰していただけるのは,大変光栄に思いました.それからお祝いに華を添える祝賀演奏がありました.ヨハン・シュトラウス(確か,子供の方でしたよね)の「美しき青きドナウ」が演奏されました.とても有名な曲ですが,確かに祝賀にあった楽曲と,はじめて思いましたね.そして最後に,受賞者一同で記念撮影をしました.ホテルの写真室での記念撮影で,結婚式以来という感じでしたね.

列席者の皆さんは,とても立派な方々とお見受けし,なんだか同席していることに恐縮してしまいました.でも,素直に嬉しかったです.受賞の対象となった研究は,研究開始直後は,あまり,というか,全くと言って良いほど,注目されませんでした.でも,一生懸命続けてきました.今回の受賞に際し,お受けした大臣の祝辞と受賞代表者の謝辞を聞いていて,「報われたなぁ」「やってきてよかったなぁ」という思いでした.そして,「また,がんばろう!」という気持ちを持たせてもらいました.そうだ,また,頑張っていこう!!

 

2008/05/01木曜日

「東京・三田の喫茶店にて」

今,東京都三田での会議の後,東京タワーにつながる大通り沿いの喫茶店で,コーヒーを飲みながら,これを書いています.読者の方でご存知の方がいらっしゃったかどうか分かりませんが,実は,僕は東京生まれの東京育ちです.仕事で千葉に移り,結婚して茨城に移動して来ました.その僕が今,三田の慶応義塾大学沿いの大通りに面した喫茶店でコーヒーを飲んでいます.僕の母校は,慶応義塾大学のライバル大学ですが,それでも予備校の模試などで,この三田辺りには頻繁に来ていましたので,結構,余裕でお茶している・・・つもりでした.

どうも隣の二人の若者は,慶応ボーイのようです.「あの先生,シラバスどおりやってないよなぁ」とか「この文学書は分厚くて重いなぁ」などと話しています.神田まで行って,興味のある図書を探したとか,オペラを見に行った話とか・・・さすが東京の人って感じです.

お〜っと,僕は東京生まれの東京育ちなのに・・・なぜ,そんなことを思うんだぁ?あれあれ,よく話を聴いていると,この二人は東京都ではなく関西方面のある県から来ている人のようです.すっかり都会的で,まさにシティボーイ(古いかなぁ)って感じです.それに引き換え僕はすっかり茨城から東京見物に来た人になっています.なんてったって,東京タワーでも見物しようかなと思って,この喫茶店に立ち寄ったんですから.なんだか,複雑な気分になってしまいました. 

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