家路の車窓
2008/10月号
2008/10/01水曜日
「娘とデート」
先日,ジブリ作品の「崖の上のポニョ」を,7歳の長女と二人で観に行ってきました.12歳の長男は,友達と遊ぶ約束があり,奥さんは美容院を予約していたので,娘と二人だけで映画を観に行くことになりました.いつもは4人で行動することが多いのですが,今回は娘と二人だけです.映画館に向かう車中で,「二人だけで映画を観に行くのって,はじめてじゃない?」と聞くと「えっ?そうだっけ?」とそっけない返事です.
娘は「崖の上のポニョ」を観ることを大変楽しみにしていて,テレビでコマーシャルが映ると「ポォ〜ニョ,ポォ〜ニョ,ポォ〜ニョ・・・」と踊りながら歌っていました.何としても観たかったようで,前日にパソコンでWeb予約をするようにお願いされたり,予約した席はどの辺りか,と前日から質問攻めです.
当日は混雑も予想されたので,予約していたのですが,1時間前に映画館に到着する予定で向かいました.早く出発してよかったです.なんと駐車場が一杯でした.グルグル回って,何とか駐車できたときには上映時間40分前でした.映画館に到着して,またビックリです.チケットを購入する人の長い列が,入り口からできていました.僕たちは,予約していたので,Web予約専用の発券機を操作して,あっさりとチケットを手にしました.その後は娘に「何,食べたい?」と聞きました.「チョトス?チョロス?・・・あれっ?なんだっけ?そんな感じの,長いやつが食べたい」ということだったので,「チュロスね」ということで,お店に行き買いました.そのお店では,“チュリトス”という商品名だったんですよね.東京ディズニーランドでは確かチュロスって名前ではなかったかなぁ.あの食べ物の正式名称は,何なのでしょうねぇ.
なんだかんだで,ポップコーンとか飲み物を手にして,「崖の上のポニョ」を観ました.娘は,一生懸命見ていました.ときどき面白いシーンや意味の理解できないシーンがあると「パパ!」と耳打ちして,小さい声で話しかけてきました.
映画が終わると,顔を見合わせてニコッとして,「面白かった?」と尋ねると「ウン!!」と返事が返ってきました.その後は,少しお腹がすいたということで,ひたちのうしく駅近くのファミリーレストランのココスに入って,娘はチョコレートアイス(ポップコーンなどを食べていたので,デザートだけ欲しかったんだって)とキッズドリンクバーを,僕はマカロニグラタンとドリンクバーを注文しました.娘は,僕のマカロニグラタンを少し食べたら,何か食べたくなったということで,ポテトフライを注文して,ペロッと食べてしまいました.
「さぁ,ママとお兄ちゃんが待っているから帰ろうか」ということで,会計を済ませて,車に向かう最中に,娘に「レイちゃん,どうだった?パパとのデート楽しかった?」と聞いたら「デートじゃないよ.お出かけだよ」だって.
2008/10/01水曜日
「サザンはいいねぇ」
サザンオールスターズは,世代を超えて愛されているバンドのようですね.僕の周りの学生さんたちや自分の子供たちと話していても,「大好き」と言いますね.長男坊主が「真夏の果実」を口ずさんでいたりしているんですよね.「四六時中も,好きと言って〜」って,小学6年生が,何か分かってんのかなぁ,なんて思ってしまいます.
サザンオールスターズは,僕が高校生だった頃に,「勝手にシンドバッド」でテレビに出てきました.青学の現役学生で,ランニング姿に短パンで「夜のヒットスタジオ」に出演していたのを憶えています.ふざけた連中だなぁと思ったし,「勝手にシンドバッド」って・・・当時売れていた沢田研二の「勝手にしやがれ」とピンクレディーの「渚のシンドバッド」を組み合わせている曲名もふざけてるなぁ,って感じでした.でも,不思議といやな感じは残りませんでしたね.
高校3年生の秋の頃,大学受験のために,夜,御茶ノ水の予備校に通っていたのですが,授業中に,隣の明治大学で学園祭の前夜祭があって,大学生の軽音バンドが,この「勝手にシンドバッド」を演奏していました.授業に集中しなければいけなかったのですが,つい聞き入ってしまいました.僕も大学生になったら,彼女をつくって一緒に,学園祭前夜祭で「勝手にシンドバッド」を聴きたいと思ってしまいましたね.なんとなく,そんなことを思わせてくれる歌詞と曲調なんですよね,サザンの音楽は.サザンオールスターズの楽曲を聴くと,とてもいい加減に,混沌とした大学キャンパスライフを過ごしても,まぁ良いんじゃないかなぁ,なんて思ってしまいます.「恋愛のことだけで頭がいっぱいのキャンパスライフ・・・でも,夢をあきらめきれず・・・・失恋をしてとても切なく・・・・でも,そんな思い出もとても大切で・・・・でも時は経ってしまい,もう戻れない.」意味不明の文章ですが,こんな言葉が切ない気持ちと一緒に心に浮かんできます.
大学生時代になると,友達と車で海に出かけるときの定番でしたね.レンタカーを借りて,ラジカセを持ち込んで,テープが擦り切れるほど聴きました.サザンの歌には,海に向かうときの曲と海から帰るときの曲がありました.海に向かうときには,ギラギラとした太陽を思い起こす曲を聴き,海から帰るときには,バラッド3のジャケットの写真のように西に沈む夕陽をイメージする曲を聞きました.僕はどちらかというと夕陽をイメージする曲(夕陽に別れを告げて〜メリーゴーランドなどなど)が好きでしたね.
また,こんなところでもサザンが共通の話題にもなりました.大学生時代,体育の授業でアイススケートの集中講義があって,一週間ぐらい合宿をしました.全学部から学生が集まるので,ほとんど男子校状態の理工学部の学生にとっては,と〜っても楽しみにしてしまう講義でした.合宿ですのでたまたま同室になった学生さんとは,学年や学部を超えて友情が芽生えましたね.体育の授業は2年生までに履修してしまうのが普通なのですが,とても個性的な学生の多い我が母校ですから,「六ちゃん」というニックネームがついてしまった極真空手部の大学6年生や大学4年生のやや不良っぽい音楽好きの先輩とも友達になりました.このような先輩たちとの話題の中でもサザンで盛り上がりましたね.やや不良っぽい音楽好きの4年生が「Oh, クラウディア」が如何に名曲であるかを熱く語っていたのを憶えています.また奥さんと知り合ってからも,「稲村ジェーン」を渋谷に見に行ったりしましたね.映画はパッとしませんでしたが,「真夏の果実」や「希望の轍」を繰り返し繰り返し聴いていました.
“四六時中”とか“五臓六腑”とか“すべからく”とか・・・英語と日本語をごちゃ混ぜにした楽曲なのに,このような日本語が心に染みるんですね.「抱きしめたい愛は存在せず」とか「夢に思ういとしき人よ」とかのフレーズも,グッときてしまいますよね.サザンオールスターズの曲とともに,いろいろな情景が浮かんできます.サザンの曲とともに,自分自身成長してきたようにも思うし,さまざまな思い出のバックミュージックとなっていますね.