家路の車窓
2008/11月号
2008/11/04火曜日
「本当の成功体験」
よく成功した体験が,人間の成長において重要であると言われますよね.確かにその通りであると思いますが,“本当の成功体験とはどのようなものか?”を考えてみました.
野球でも勉強でも,あまり努力しなくても,天性のものをもっていて,簡単に成功してしまう人がいますが,これって本当の成功体験なのでしょうかねぇ.成功に見える結果だけでは,成功体験とは言えないと思います.本当の成功体験とは,取り組み始めたときは失敗続きで,それでも諦めず,努力を続けて,やっと成功を勝ち得たときに,“本当の成功体験”があるのではないでしょうか.このような経験があってはじめて,人は「努力は裏切らない」ということを学び,あらゆることに諦めず,努力を惜しまないので,成功することが多くなるのだと思います.
野球でも勉強でも,天性の運動神経や頭脳というものもあるでしょうから,取り組み始めて,ちょちょっとやって,できちゃう人もいるでしょう.そういう人は,さらに上のレベルを目標にして,努力することを経験しないと,本当には成功しないのではないでしょうか.ある意味では,厳しいですよね.その目標は,凡人には到底届かないであろう世界レベルやオリンピックレベルを目標にしなければならないのですから.でも,オリンピックなどで活躍している人は,やはり相当の努力をしていますよね.その努力の結果,メダルの獲得などがあれば,そのときにはじめて“本当の成功体験”をしているのでしょうね.その意味では,天性のものを持っていない人の方が,かなり実現可能な目標を設定して,努力すればよいのですから,多くの“本当の成功体験”を持つことができるのではないでしょうか.
天性のものを持っていない僕は学生時代,運動神経や頭脳で天性のものを持っている人をたくさん見てきて羨ましく思っていました.でもこの年になって思うことは,天性のものを持っている人こそ大変だったろうなと思います.僕は元来執念深く,諦めない性格です.ある意味で,この執念が僕の天性のものだったかもしれません.そんな僕は,もしかしたら,人よりも多くの“本当の成功体験”を持っているのかもしれません.変な話ですが,天性の運動神経や頭脳を持たなくて良かったと思ってしまいます.
2008/11/04火曜日
「田村正和が演じる古畑任三郎」
今回は,最近ちょっとはまっているTVドラマのお話です.ご存知の方も多いと思いますが,かつてフジテレビで毎週放映されていました「古畑任三郎」です.僕が中学生時代にNHKで放映されていた“刑事コロンボ”のテイストを持ち,しかし独自のキャラクターとなっている“古畑任三郎”を田村正和が演じています.いつの年だったか忘れてしまいましたが,お正月に三夜連続で,大リーガーのイチローや大物女優をゲスト(ゲストと言っても,必ず犯人役なのですが)に迎えて特番を組んでいました.SMAPを犯人グループにして古畑任三郎が活躍するというのもありました.これを子供たちと観ていて,子供たちもあの独特なキャラクターにはまってしまったようです.特に,胸に手を当てながら“う〜んんん〜.古畑任三郎でしたぁぁぁ”というフレーズにはまってしまっています.それ以来,過去のシリーズのDVDを借りてきて観ています.最近では,息子や娘がこの古畑任三郎のものまねをやるようにもなってきました.
何が面白いのかというと,刑事コロンボでもそうでしたが,犯人はあらかじめ分かっています.そして現場などに残された証拠を見出し,論理を組み立てて,「あなたしか,その犯行を行うことができないのです」と言った論調で,追い詰めていく姿,その論理構築の過程がなんとも面白いのです.なんかとっても数学的な推論ですよね.理科系向きのドラマなのかもしれません.