家路の車窓
2010/11月号
2010/11/01月曜日
「教え子の結婚式」
“ついに,こういう時がきたんだなぁ”と思う今日この頃です.先日,僕がはじめて担任を持った学年の学生さんだった方の結婚式にご招待いただき,出席して参りました.僕が担任だった学年の学生さんが大学に入学してきたのは,2002年です.入学当時は18〜19歳ぐらいでしょうから,そろそろって感じですよね.僕たちの研究室の出身の皆さんも,結婚したという噂を最近,よく耳にします.教員になって10年目となる今年ですから,このような嬉しいお話も数多く飛び込んできます.中には,僕たちの研究室の出身者同士という人もいるとか・・・.学問を究める研究室ですが,出会いの場でもあるわけで,そんな意味でも,学生さんに貢献しているのかもしれません.まぁ,研究室を主宰している教員たちは,まったく,この手の話には疎く,「えっ!そうだったのぉ〜.へぇ〜,ぜんぜん知らなかったなぁ・・・」なんて始末ですが.
ところで,先のご招待いただきました結婚式ですが,なんとも不思議な気持ちで出席していました.友人でもなく,同僚でもない方の結婚式です.友人の場合(といっても,僕のこの年になると,ほとんどありませんが)には,“冷やかすこと”のみを考えて出席していました.同僚の場合,義務的でもあり,とりあえず真面目に出席しようと思います.
では,教え子の場合,どんな面持ちで出席したらよいのだろうか・・・という感じでした.披露宴では,僕の担任だった学年の方々との久々の再会がありましたから,一瞬にして,当時の気分になりました.担任の先生とはいえ,当時の彼らと一緒に楽しく遊んだり,学問教えたり,という感じでしたので,やっぱり,はしゃいじゃいました.キャンドルサービスのときには,皆さんよくやると思いますが,ローソクにいろんなものを乗っけたり,火がなかなか点火しないように,芯を丸めたり,水で濡らしたり・・・(隣の元担任学生の方に,“先生,それじゃ,つかなくなっちゃいますよぉ”と指導されちゃう始末です.はしゃぎすぎました).
しかし,ご当人が各テーブルをまわる姿や入退場の際に行う挨拶,締めの来場者に向けた挨拶などをしているときには,その表情や顔つきに,18歳頃に出会った高校生のような無垢な顔から大きく成長した社会人・技術者としての強い意志を感じ,その立ち振る舞いには,家族を持った大黒柱の風貌を感じ取りました.そんな姿をみて,目じりに滲むものを感じました.友人や同僚の結婚式では,味わえない感動がありました.なんとなく,自分の息子や娘の結婚式をイメージしてしまう,そんな結婚式でしたね.末永くお幸せに!
2010/11/01月曜日
「たまには,こんなのも良いですよね」
今年の一月号で宣言しましたように,散歩を続けています.ただ歩いているのでは,つまらないので,風景を眺め,ときに写真を撮っています.そして,つい先日は,一句をしたためたりして.たまには,こんな家路の車窓もいいですよね.最後の一句は,なかなかよいのではと自負しています.
【歩きつつ,汗ばむ日差し,秋の風】
【秋のそら,灼熱の夏,癒しけり】
#“けり”の使い方・・・いいのかなぁ.
【まんじゅしゃげ,あせゆく色に,寒きたる】
【新緑と,深緑が成す,移る秋】
【鮮やかな,あわだち草が,すすけゆく】
【時雨間に,水路に浮かぶ,雲ひとつ】
時雨が冬の季語ということは知っています.同僚から教えてもらいました.でも,「時雨」の他に,適切な用語がありません.
そして・・・
【颱風の,東京駅で,待ち喫茶,青い春へと,想いをはせて】
2010年10月30日土曜日に,高校の同窓会が開催されました.時間調整のために,東京駅でコーヒーを飲みながら,詠んだ短歌です.30年ぶりに会う同級生たちとの再会に想いを込めたら,短歌になってしまいました.