家路の車窓

2011/11月号

2011/11/4金曜日

 

「ソウル大学との交流」

昨年から韓国No.1の大学であるSeoul National University (SNU, ソウル大学)との研究交流が行われています.SNUのある教授とは,5年ほど前でしょうか,地盤工学に関する国際会議を通じて知り合いました.研究分野も非常に近いことから,昨年,茨城大学にお招きし講義をしていただこうと思い連絡をしたら,「学生を何人か連れて行きたい」ということから,研究室間の本格的な交流が始まりました.

SNUは韓国で最も入学するのが難しい超難関校とのことです.テレビでも報道されていますが,韓国の受験は,日本と比べても,その厳しさはもの凄いもののようです.そんな事前情報から,どんな学生連中なのかなぁと思っていたら,とっても気さくで良い連中なんですね.なんとなく学生の気質が,僕たちの研究室の学生さんに似ているようにも感じました.

昨年から始まりました研究交流セミナーでは,もちろん,9:0017:00までは真面目に研究発表と討論を行います.これは学生さんにとって,とても良い成長の機会となっています.英語で発表し,質問の受け答えも英語で行います.まぁ,ほとんど初めての人達ですから,緊張したり,うまく答えられなかったりします.しかし,この研究交流では,夜の部もあって,一緒にお酒を飲み,英語で青春を謳歌するので,心の部分でつながる感覚があるので,研究討論の場面でうまく回答できなくても,後でゆっくりと語り合えるチャンスがあります.これは国際会議などでは,なかなかできないことなんですね.SNUの先生も,僕と全く同じ考えだそうです.「これから10年も20年も続けていこうよ.」と言われました.20年後は,僕はもう大学にいませんけどね.

本当にSNUのその先生の研究室の学生さんと我が研究室の学生さんは,雰囲気が似ています.波長が合うというのでしょうかね.参加した学生さんが,そういうのですから間違いないのでしょうね.

ただ一点だけ,注意しなければならないことがあります.波長が合いすぎて,盛り上がりすぎて,ちょっと“大変な状況”になります.昨年の茨城大学での夜の部の交流会では,隣のお客さんから苦情をもらっちゃうし.といって,英語とハングルでしゃべっている若者たちの集団だったから,ちょっとヤバそうな感じだったのでしょうね.おとなしくお引き取りいただけました.今回は,茨城大学から僕も含めて6名が参加したのですが,ほぼ全く同じような状況になってしまいまして・・・.このお話は,次に,韓国の料理の話題と合わせて少しだけお話ししましょう.

 

左:初日の食事風景,右:なぜか同じ“のり”の両大学学生さん

 

2011/11/4金曜日

「韓国料理は,おいしいね」

Seoul National University (SNU)との研究交流に,今年は私も含めて6名がソウルに出張しました.金曜から日曜日にかけて,23日で行ってきました.初日は,ホテルへの到着とSNUの先生へのご挨拶を兼ねた食事会に参加しました.本当に気さくな先生で,僕たちの研究室の学生さんの名前を覚えようとしてくれるし,同年代のSNUの学生さんも出席させて同年代同士の交流を持つことを薦めます.この点は,僕の教育方針と同じなんですね.本当に,良い若き技術者を育成しようとしていることを感じます.

初日の食事は,韓国の南西に位置する地方の伝統的な食事とのことでした.とてもおいしかったですね.韓国の食事では,いきなり食べ始めたり飲み始めたりしないようです.まずは,お茶を飲んで,お粥のような柔らかい食べ物を少しだけ食べて,胃腸をウォーミングアップするようです.そして,「それじゃ,そろそろ飲み始めましょうか」って感じで始まります.この日の食事では,韓国食事のイメージの焼肉ではなく,焼き魚やクサヤのようなちょっと臭いのある魚を,いろいろな香辛料と一緒に食する感じでしたね.こういう食事は,やはりご当地の人と一緒でなければ,食べることはできませんね.

そして,2日目の食事は,学生の皆さんお待ちかねの焼肉です.もう何とも言えない良い香りでしたね.ご存知の方も多いと思いますが,韓国の焼肉は,ほとんどお店の人が焼いてくれて,ハサミを使ってチョキチョキ食べやすい大きさに切ってくれます.今回も網もどんどん変えてくれて,いつでもおいしい状態を維持するようお店の人が気を配ってくれました.

学生さんたちも,はじめは,おいしい焼肉に舌鼓を打っていましたが,そのうち,同年代同士のSNUの学生さんと青春を謳歌するかのような(?)お酒の飲み方をし始めました.日本でも,よく見かける光景ですね.韓国も同じのようですね.同じ血が流れているためでしょうか.ヨーロッパでは見かけませんよね,合いの手と手拍子で勢いをつけて飲むという感じですね.しかも韓国では,ビールと焼酎(韓国では,ソジュという発音とのこと.日本語の発音とほとんど同じ)を混ぜて飲むという形式で,みんな飲んじゃいましたから,もう大変なことになってしまって・・・

でも,みんな無事に帰ってこられて良かったです.来年は再び,SNUの皆さんが,茨城は日立の地にいらっしゃることを約束して終わった研究交流出張でした.

 

左:クリックするとダンスが見られます.右:結局,韓国料理の写真はこれしか撮っていませんでした.帰国直前の仁川空港内のレストランで食べた味噌チゲ定食

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