家路の車窓
2010/04月号
2010/04/01木曜日
「しつこい人格形成のポイントは一体何??」
家路の車窓2003年12月号で「あきらめない!!」というタイトルで,僕のしつこい性格について,書いたことがあります.このときは,自分の息子とのことも書いて,「しつこい性格」遺伝子を持っていると考えましたが,やっぱりそうじゃないと思うこともあります.今は,ちょっとやそっとでは「あきらめない」という性格になっていますが,これはやはり,仕事を通じて形成されたものでもあるように思います.研究という職業もあるのですが,いずれの仕事でもあきらめたら終わりですね.今の学生さんたちにも伝えたいことですが,ちょっと嫌なことがあってもあきらめないで欲しいですね.社会で生きていくための基本姿勢であると思いますから.そんなことを言っている僕は学生だった頃どうだったかというと,結構あきらめてきたようにも思いますね.
実は高校1年生のときに,ガサツな自分を変えたくて,吹奏楽部に入ったことがあります.まったく音楽とは縁がなかったのですが,地元・清瀬から一緒に高校へ通学していた友達には,ピアノが弾ける人,クラリネットが吹きたいという人がいました.そんな友達に誘われて,吹奏楽部の様子を覗きにいったら,アルト・トローンボーンを背負わされて,気づいたらマウスピースの練習をさせられていました.はじめは全く音が出せなかったのですが,音が出せるようになると面白くなってきて,自分で音階を作れるようになるとさらに面白くなってきました.そんなこんなで3ヶ月経った時,皆で合奏の隊形になって,ある曲を演奏する練習になったとき,驚愕の事実にぶち当たりました・・・・「音符が読めない・・・」.中学のときに友人とシンガーソングライターの真似事をしていたので,何でもギターのコードのようにできるのではないかと思っていたのでしょうね.おたまじゃくしが,上にも下にも,ウヨウヨいるような楽譜を見ても,さっぱり音が出てきません.今,自分の担当講義で,数式を学生さんに見せて,「この式を見て,現象をイメージして」と教育していますが,「そんなこと言われても・・・」と思っている学生さんも多いことと思います.これと同じですね.“音符を見て,楽曲をイメージして”ということなのでしょうけれど,当時の僕も“そんなこと言ったって・・・”と思いました.どうしても耐えられなく,3ヶ月でやめてしまいました.まぁ,いい思い出だったですけれどね.きっと,指導してくれた音楽の先生も,今の僕と同じように「あきらめずに,コツコツやりなさい」という思いだったと思いますが,当時の僕には理解できず,また耐えることもできませんでした.
大学でも,「この授業,面白くねぇやぁ〜」とか言って,効率よく単位を取得することだけを考えていましたね.確か「○○工学」は,途中でやめちゃいました.教員になった今の僕からすると,学生当時の僕は「本質の分かっていない学生」という評価になりますね.「それでは,社会に出て困るよ」と,今の僕は学生当時の僕に指導していることでしょう.
そう確かに,社会に出て困ったことはたくさんありました.本当に.でも,お給料もらうと,全く心構えが変わってしまいますよね.責任が発生するからかなぁ.あきらめるわけにはいかないんですね.そんな経験を数多く持っているうちに,今の「あきらめない」性格が生まれてきたように思います.学生の皆さん,若いうちに「あきらめない」性格を育み,社会で活躍してくださいね.
2010/04/01木曜日
「野球の魅力って何だろう」
長男が野球をやるようになってから,すっかり野球に魅されているという感じですね.何が,こんなにも僕を惹き付けるのでしょう.野球にもいろいろあって,プロ野球以外にも数多くの“野球”があるように思います.高校野球やリトルリーグはもちろん,草野球や研究室対抗野球,外部の方たちとの交流野球も立派な“野球”の一つで,それぞれに“ドラマ”があります.単なるスポーツではないような気がします.何かドラマチックなものがあるように思います.そこに惹かれるのかもしれません.
先日は,僕が委員長を務めている組織の方々と親善野球大会を行いました.僕は,早い打球が怖くて取れないので,ピッチャーを買って出ます.そんな僕でも,ピッチャーマウンドに立つと,なんとなくピッチャーの心境が分かるような気がします.疲れてきて思うようにボールが投げられなく,ボールが先行するときの気持ち,ツーストライクに追い込んでからフォアボールを出してしまう徒労感,ツーアウト満塁で対峙するバッターとの緊張感は,何ともいえない心境です.また,得点をリードして進めてきた試合なのに徐々に相手に得点されて同点にされたときの焦燥感,逆転されて気持ちを入れ替えて一つでも先のベースを狙う気持ち等,試合を通じて感じる気持ちがあります.試合終了とともに,勝利すれば喜び,負ければ悔しがる・・・喜怒哀楽そのものですね.試合後の懇親会では,試合を振り返ってビールで盛り上がるのも,また楽しみです.こう考えると野球を通じて感じる喜怒哀楽を楽しんでいるのかもしれません.
外部の方々との野球親善は,今年も行っていきたいと思っていますし,また,中学野球を通じて育成されるであろう長男の心技体も楽しみたいですね.
左:外部の方との野球大会,みんな輝いてます!右は,学士会館横に聳え立つ「日本野球発祥の地の碑」です.
最近は,このフォームを見て“もっと,美しくなれ!”と念じてます.未来の菊池雄星か!!